津市民文化祭写真展ギャラリートーク
撮影:平松宏之(写真集団トマトジュース)
こんにちは。三重県の写真家松原豊です。
6月25日(日)津市民文化祭美術部門の写真展が津市リージョンプラザ(主催:津市民文化祭実行委員会/主観:津写真交流会の)で行われそこでギャラリートークを行ってきました。
今回私がギャラリートークを担当した経緯を簡単に説明すると今年3月の亀山市展の作品講評時に写真交流会の小宮さん(写真集団トマトジュース)が足を運んでいただき「津市民文化写真展のときに今回はじめてギャラリートークを開催するので是非お願いしたい」とお話をいただき、その後改めて会長の笹山さん(西が丘写真愛好会)と平松さん(写真集団トマトジュース)が来里、ギャラリートーク決定という流れになりました。
会場には79点の写真が今回のテーマ「道」という作品がずらりと並んでいました。前会長で最近亡くなられた川北隆次(かわきたたかつぐ)/日本リアリズム写真集団三重支部の作品も飾られていました。川北さんは奈良県十津川村に通って作品をつくられていましたね。生前私が運営しているgallery0369にも足を何回も運んでいただいていました。ご冥福をお祈りいたします。
ギャラリートークは9つの写真サークルが展示されているので各サークルごとに区切って進行させてもらいました。各サークルでどのように今回の展示作品として選ばれたのか、プリントされたのか、そのようなことをサークル長(今回は部長と呼ばせてもらいました)と作者に聞きながらトークを進めました。
トークをするときにこちら側で気をつけた点は以下の点です。
①展示されている写真を各自が選んで展示しているのでフレーミングやトリミングの話はできるだけしない。
②こうするともっと良くなる(例えばプリントの色など)ということもできるだけ話さない。
③カメラ機材についてもできるだけ触れないようにする。
この3点を意識しながら話をしました。
この3点はそれぞれのサークルでいつも勉強されていることだろうし、またこの部分にふれると「正しさ」ということを前面に出してしまうような気持ちもありできるだけ触れないようにしました。この部分に質問があれば答える、ということにしました。最終的には上記3点に触れることもありましたがその部分が中心にならなくて良かったのでは無いかと思っています。
今回の全体のテーマが「道」ということで参加者からは「いつもと違う被写体なので写真を探すのに苦労をしました、結構労力を使いました。」という話が参加者の方から聞こえてきました。いつもと違う被写体。というのが面白いと感じました。なぜならあまり予測がつかないから。予測がつかないということは考える、ということでもあると思います。不確かな部分が多いなかで作品を出す。非常に面白いことだと感じました。過去に撮影した写真のなかから探す人も見えたようで、そういう再度見つめ直すという行為が面白い、それもまた写真行為の一つだと感じました。
私が運営している写真好学研究所の定例研究会でいつも行っている「どう見えている?」ということを多少でも話せたのではないかと思っています。第2期研究生の櫻井研究生、寺本研究生もギャラリートークを聞きに来てくれていました。今回のギャラリートークは研究生にどのような感じで聞こえたのか?定例研究会の時にでも聞いてみようと思います。
15時30分時間ぎりぎりまで約2時間ノンストップでしゃべりっぱなし。それだけ話すこともあったということです。多少なりとも私が「写真を見て感じたこと」を話せたのではないかと思っています。いつもですと終了後雑談できる時間を設けるのですがこの日はその後亀山市文化会館で行われる石山覚教×日出克LIVE2023のライブ・コンサートの撮影があったのですぐに会場を後にしました。長時間のギャラリートーク聞いていただきありがとうございました。来年のテーマ設定と写真展楽しみにしています。
補足のひとこと:
このリージョンプラザのギャラリーの壁面の汚れはなんとかならないものなのですかね。焼けたようなシミが多すぎて…作品飾るときの壁面、重要だと思うのですが…壁面も文化ですよね、作品なのだと考えますが、私は。