写真を観る会#5
2020年11月23日私が運営メンバーをしているgallery176(大阪豊中市)で「写真を観る会#5」が176メンバー布垣の主催で行われました。私も写真を見せてもらう側として参加しました。
今回の参加者は3名、一人あたり約1時間ほど3×6(サブロク)サイズの板の上に並んだ写真を見せてもらいながらgallery176のメンバーが作者とのやりとりを通して見えてくる印象や写真展などこれからの動きに向けたアドバイスを行っていきました。
今回見せてもらった写真は、いろいろな場所で見せてきていろいろ言われてそれらが混ざりあって混線している作品、作品数も膨大にありあとは写真展として個展開催をどのように行うのか?という作品などがありました。
混線している写真は写されている対象物の違いでグループ分けをしてそこで見えてくる印象の違いを感じてもらったりしました。今回見せてもらった写真がそれぞれ未完成の作品だったことが共通点だったと思います。こちらはその未完成の写真に対して伸びしろを見つけていくことも大切なことだと感じてます。
また薄っぺらい紙でもある写真で気持ちや何かを伝えることは、思っているよりも簡単にできないのかもしれない。正しい言葉と正しい写真が並べば見る人が何か感じてくれるかどうか?言葉と写真はなかなかシンクロしてくれないのではないか?正しい説明が写真にそえてあることと伝わることは違うことが多いと感じます。
いろいろ写真を見せていく中で普通は「いいよね」という言葉が話されておしまいということが多いのではないでしょうか。人の撮影する写真のことを他者はそんなに気にしていないのでしょう。だから、写真を見せる場所が必要でその場所ではしっかり見えてきたことを伝えないていけない。自分の写真のレベルを上げていきたい人は緊張するかもしれませんがいつもと違う場所でいつもと違う人に見せて「自分の写真がどう見えているのか?」というところを掴んでいくことが結構重要なことになるのです。自分にとって大切なことが写っているとするなら、その大切さを写真を観た他者が感じてくれているのか?どうも感じてくれていないような反応ならどうすれば良いのか?ということを撮影した写真を見ながら考えることが大切だと思うわけです。そんな作業を繰り返していくとだんだん自分の写真の「芯」のような物ができてくるんだと思います。
また「作品をみせていく行為」ということで写真展は大事な(音楽で言うところの)「ライブ」なのかも知れないし、写真集は「アルバム」といえると思います。
簡単にはなかなかいきませんね。簡単に写真家になれるなら私も教えてほしいくらい。承認されることや褒められることだけが目的だったりする人は、表現者としておそらく…むいてない…。
次回も日程は未定ですが開催予定です。特になにか賞品や賞金が出るわけではないですが、未完成作品で良いので作品持参で「写真を観る会」是非参加してください。176メンバーでお待ちしてます。
「植物と消化器」©Matsubara-Yutaka